この記事の結論

  • 飲食店の勤怠管理は、アルバイトのシフト管理と、共有端末での本人確認つき打刻(顔認証・ICカード)が重要です。
  • 深夜(22時〜翌5時)の勤務がある店舗は、深夜時間を自動で分けて集計できるかを確認しましょう。
  • 少人数の店舗なら、10名まで無料のスマレジ・タイムカードなど、無料プランのある製品から試せます。

飲食店の勤怠管理でよくある課題

飲食店の勤怠管理で押さえたい基本ルール

休憩時間

労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は少なくとも1時間の休憩を与える必要があります。ピーク時間帯に休憩が後回しになりやすい飲食店では、休憩の打刻を記録しておくと確認しやすくなります。

時間外労働と深夜労働の割増賃金

1日8時間・週40時間(法定労働時間)を超えた時間外労働には25%以上、22時から翌5時までの深夜労働には25%以上の割増賃金が必要です。時間外労働と深夜労働が重なる時間は、合わせて50%以上の割増になります。

計算例:深夜勤務がある場合

例:時給1,200円のアルバイトが、17時から翌0時まで勤務し、途中で1時間休憩した場合(実働6時間)

※1日8時間以内で、週40時間も超えていない前提のため、時間外労働の割増はありません。実際の計算は就業規則と給与規程に沿って行ってください。

このように、勤務時間のうち深夜にあたる部分を正しく切り分ける必要があります。勤怠管理システムでは、打刻から深夜時間を自動で分けて集計できるため、手計算のミスを防げます。

飲食店向け勤怠管理システムの選び方

1. 共有端末で本人確認しながら打刻できるか

店舗では、タブレットなどの共有端末で打刻するのが一般的です。顔認証やICカードで本人確認できると、なりすまし打刻を防げます。顔認証は手がふさがっていても打刻しやすく、ICカードは電子マネーカードなど手持ちのカードを打刻に使える製品もあります。

2. シフトの提出・作成・共有ができるか

アルバイトの希望シフトをスマホから提出してもらい、そのままシフト表を作成・共有できると、店長の負担を大きく減らせます。シフト作成機能の有無と、追加料金がかかるかを確認しましょう。

3. 深夜・長時間労働を正しく集計できるか

深夜時間を自動で分けて集計し、給与計算ソフトに連携できるかを確認します。

4. 複数店舗をまとめて管理できるか

複数店舗を運営している場合は、店舗をまたいだヘルプ勤務や、本部での一括管理ができる製品が便利です。

シフト管理から給与計算までの流れ

勤怠管理システムを使った場合の、1か月の流れの例です。

  1. 希望シフトの提出:アルバイトがスマホから翌月の希望シフトを提出します。
  2. シフトの作成:店長が提出された希望をもとに、曜日や時間帯ごとの必要人数を見ながらシフトを作成します。
  3. シフトの公開:確定したシフトを公開し、スタッフがスマホで確認します。
  4. 出退勤の打刻:店舗のタブレットで顔認証やICカードで打刻します。
  5. 修正の申請・承認:打刻を忘れた場合は、スタッフが修正を申請し、店長が承認します。
  6. 月末の締め:勤務時間・深夜時間・休憩を確認して勤怠を締めます。
  7. 給与計算:集計データを給与計算ソフトに連携します。

飲食店におすすめの勤怠管理システム

以下は、飲食店で重視されやすい「共有端末での打刻」と「シフト管理」に対応していることを、各社の公式サイトで確認できた製品です(情報確認日:2026年10月16日)。

製品名料金(公式の表記)顔認証ICカードシフト作成
スマレジ・タイムカード10名まで無料、11名以上は1人月額110円(税込)〜○(笑顔認識も)要問い合わせ○
ジョブカン勤怠管理1ユーザー月額200〜500円(税抜)、無料プランありオプション○○(自動作成)
KING OF TIME1人あたり月額300円○(iPad)○○
Touch On Time1人あたり月額300円(税別)○○○
ジンジャー勤怠製品ごとに月額300円〜(税別)要問い合わせ○シフト申請・他店舗へのヘルプ依頼

スマレジ・タイムカード

スマレジ・タイムカードの公式サイト
出典:スマレジ・タイムカード公式サイト(2026年10月16日取得)

10名まで無料のスタンダードプランがあり、顔認証・笑顔認識での打刻、シフト作成、給与計算まで行えます。シフトの時間単位を1分から60分まで設定でき、朝番・夜番などの勤務パターンも作れます。小規模な飲食店がまず試しやすい製品です。

ジョブカン勤怠管理

ジョブカン勤怠管理の公式サイト
出典:ジョブカン勤怠管理公式サイト(2026年10月16日取得)

シフトの自動作成や、ICカード・指静脈・iPadの顔認証(別料金)など打刻方法を選べます。ICカード打刻では、スタッフの電子マネーカードを使う方法も案内されています。必要な機能だけを組み合わせて料金を抑えられるのが特徴です。

KING OF TIME / Touch On Time

どちらも1人あたり月額300円で、ICカードや顔認証など打刻方法が豊富です。複数の打刻方法を店舗ごとに使い分けたい場合に向いています。

ジンジャー勤怠

シフトの申請・承認に加えて、人手の過不足を確認して他店舗にヘルプを依頼できる機能があります。複数店舗を運営する企業に向いています。

製品ごとの機能は勤怠管理システムの比較表で、「顔認証打刻」「シフト作成」などの条件で絞り込めます。

導入時のポイントとチェックリスト

導入前に、次の点を確認しておきましょう。