この記事の結論
- AI-OCRは、読み取りたい書類の種類で大きく2つに分かれます。請求書の受け取りに特化したサービス(invox、バクラク、Bill One)と、注文書・申込書・手書き書類など幅広い帳票を読み取るAI-OCR(DX Suite、SmartRead、LINE WORKS PaperOn)です。
- 料金は、月額数千円+1件ごとの従量課金の製品から、月額3万〜4万円以上の製品まで幅があります。月間の処理枚数で総額が大きく変わります。
- 経理での利用なら、会計ソフト連携・電子帳簿保存法・インボイス制度への対応も確認しましょう。
- 迷ったら、10問の無料診断で自社に合う3製品を確認できます。
この記事では、AI-OCR・請求書受取サービス7製品を、各社の公式サイト・料金ページで確認した情報(情報確認日:2026年10月16日)をもとに比較します。
AI-OCRとは?
AI-OCRとは、紙やPDF、画像の書類に書かれた文字を、AIの技術で読み取ってデータにする仕組みです。従来のOCRよりも、手書き文字やレイアウトの違う書類を読み取りやすくなっています。基本から知りたい方は「AI-OCRとは?」をご覧ください。
AI-OCRの2つのタイプ
| タイプ | 特徴 | 向いている会社 | 主な製品 |
|---|---|---|---|
| 請求書受取型 | 請求書の受け取り・データ化から、仕訳・振込データの作成、電帳法に沿った保存までをまとめて行う | 経理で受け取る請求書の処理を効率化したい | invox受取請求書、バクラク請求書受取、Bill One |
| 汎用AI-OCR型 | 注文書・申込書・帳票・手書き書類など、さまざまな書類を読み取る | 受注・申込・日報などの入力作業を減らしたい | DX Suite、SmartRead、LINE WORKS PaperOn |
AI-OCR7選の料金・機能比較表
| 製品名 | 料金(公式の表記) | 請求書 | 手書き | 非定型 | 会計ソフト連携 | 電帳法 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| invox受取請求書 | 月額980円(税抜)+1件50円〜 | ○ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ○ | ○ |
| バクラク請求書受取 | 問い合わせ(年間契約) | ○ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ○ | ○ |
| Bill One | 問い合わせ | ○ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ○ |
| DX Suite | Lite 月額40,000円〜(税抜) | 要問い合わせ | ○ | 要問い合わせ | ○ | 要問い合わせ |
| SmartRead | スモール 年額36万円(月額3万円相当・税抜) | 要問い合わせ | ○ | ○ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| LINE WORKS PaperOn | ライト 月額30,000円(年額契約・税抜) | ○ | ○ | オプション | 要問い合わせ | ○ |
| Lark PR | 個別開発(要問い合わせ) | 個別開発で対応 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
※「要問い合わせ」は、公式サイトで対応状況を確認できなかった項目です。※料金・機能は2026年10月16日時点で各社の公式ページを確認したものです。最新の情報は公式サイトでご確認ください。※Larkは運営者が販売に関わるツールです。
全7製品の11項目(領収書、名刺、API連携、インボイス制度、オペレーター確認など)は、AI-OCRの比較表で絞り込みながら比較できます。
AI-OCRの選び方【5つのポイント】
1. 読み取りたい書類の種類
請求書だけなら請求書受取型、注文書・申込書・日報など幅広い書類なら汎用AI-OCR型が向いています。名刺の読み取りを主な目的にする場合は、名刺管理に特化したサービスも検討しましょう。
2. 手書き・非定型への対応
手書きの申込書や日報を読み取るなら、手書きへの対応を確認します。取引先ごとにレイアウトが違う注文書などは、非定型(バラバラな書式)に対応しているかが重要です。SmartReadは非定型に対応しており、LINE WORKS PaperOnはスタンダードプラン以上で非定型の帳票に対応しています。
3. 月間の処理枚数と料金の仕組み
料金の仕組みは製品によって違います。
- 基本料金+1件ごとの従量課金:invox受取請求書(月額980円〜+1件50円〜)
- 読み取り回数の上限つきの月額:LINE WORKS PaperOn(ライトは月800回)
- 年額で処理量の枠を契約:SmartRead(スモールは年1.8万枚前後)
- 月額の無料枠+従量課金:DX Suite(Liteは月18,000円分の無料枠)
月間の処理枚数を把握したうえで、総額を比べましょう。
4. 会計ソフト・システムとの連携
経理での利用なら、使っている会計ソフトに仕訳データを連携できるかを確認します。invox受取請求書は50種類以上の会計ソフト・ERPとの連携、バクラク請求書受取は会計システムとのAPI連携やCSV出力を案内しています。
5. 電子帳簿保存法・インボイス制度への対応
請求書を電子で保存するなら、電子帳簿保存法の要件に沿って保存できるかを確認します。インボイス制度への対応としては、登録番号の確認などの機能があります。詳しくは「請求書の受け取り・データ化を効率化するサービスの比較」をご覧ください。
おすすめのAI-OCR7選
請求書受取型
invox受取請求書(株式会社invox)

郵送・メール・PDF・電子インボイスなど、さまざまな形式の受取請求書をデータ化できるサービスです。
- 料金:月額基本料金はミニマム980円・ベーシック9,800円・プロフェッショナル29,800円(税抜)。データ処理料金は1件50円(オペレーター確認なし)・100円(オペレーター確認あり)(税抜)。初期費用0円、利用人数無制限。10件まで無料で試せる
- 主な機能:AI-OCRによるデータ化(オペレーター確認も選べる)、50種類以上の会計ソフト・ERPとの連携、全銀形式の振込データ・仕訳データの出力、API(プロフェッショナルプラン)
- 法令対応:電子帳簿保存法(スキャナ保存・電子取引)、インボイス制度(登録番号の有効性の照合)
バクラク請求書受取(株式会社LayerX)

AI-OCRで請求書の取引先・金額・日付などを読み取り、会計ソフトに仕訳を連携できるサービスです。受領代行を含むプランもあります。
- 料金:請求書の処理件数や利用環境により変動(問い合わせ)。年間契約・12か月分一括払い
- 主な機能:AI-OCRによる読み取り、仕訳のAPI連携・CSV出力(freee会計・勘定奉行クラウドはAPI連携)、受領代行(受領代行プラン)
- 法令対応:電子帳簿保存法に準拠した保存、インボイス制度(登録番号の確認、要件を満たさない請求書のアラート)
Bill One(Sansan株式会社)

あらゆる請求書を代理受領してデータ化する請求書受領サービスです。
- 料金:資料請求・見積もりで案内(問い合わせ)
- 主な機能:請求書の代理受領とデータ化、請求書の仕訳起票の自動化
- 法令対応:JIIMAの電帳法対応ソフト認証を取得
汎用AI-OCR型
DX Suite(AI inside株式会社)

手書き文字や注文書などの帳票を読み取れるAI-OCRです。
- 料金:Liteは月額40,000円〜(税抜・初期費用0円・月18,000円分の無料枠)、Standardは月額100,000円〜(初期費用200,000円)、Proは月額200,000円〜。無料枠を超えた分は従量課金
- 主な機能:手書き文字の読み取り、注文書・帳票の読み取り、会計ソフトを含む200以上のシステム・ツールとの接続
SmartRead(株式会社Cogent Labs)

バラバラな書式(非定型)や手書き文字の読み取りに対応したAI-OCRです。
- 料金:スモールプランは年額36万円(月額3万円相当・税抜、処理可能枚数は年1.8万枚前後)、スタンダードは年額96万円、エンタープライズは年額240万円。初期費用0円。無償トライアルは500枚まで
- 主な機能:活字・手書き文字の読み取り、非定型の書類への対応、APIやRPAでの既存システムとの連携
LINE WORKS PaperOn(LINE WORKS株式会社)

請求書・注文書・領収書から手書きの日報まで読み取れるAI-OCRです。
- 料金:ライト月額30,000円(読み取り月800回)、スタンダード月額50,000円(月2,000回)、アドバンスト月額100,000円(月5,000回)(いずれも年額契約・税抜)。30日間の無料トライアル(読み取り200回まで)
- 主な機能:請求書・注文書・領収書・レシート・納品書・見積書・契約書・手書きの読み取り、非定型帳票(スタンダード以上)、API・CSVでの連携、メール・FAX・複合機からのアップロード
- 法令対応:電子帳簿保存法の要件に対応した保管
Lark(Lark Japan株式会社) PR
※Larkは、当サイトの運営者が販売に関わっているツールです。
AI-OCRの専用機能は要問い合わせです。Larkと連携するWebアプリを個別に開発することで、請求書・注文書などの読み取りに対応できます。読み取ったデータを承認やBase(データベース)で管理する用途に向いています。
処理枚数・目的別の選び方
| 状況 | 検討しやすい製品 |
|---|---|
| 受け取る請求書が月数十〜数百件で、まず小さく始めたい | invox受取請求書(月額980円〜+従量課金) |
| 請求書の受け取りからまとめて任せたい | バクラク請求書受取(受領代行プラン)、Bill One |
| 取引先ごとに書式が違う注文書を読み取りたい | SmartRead、LINE WORKS PaperOn(スタンダード以上) |
| 手書きの申込書・日報を読み取りたい | DX Suite、SmartRead、LINE WORKS PaperOn |
手書きや帳票の読み取りについては「手書き・帳票を読み取るAI-OCRの選び方」でも解説しています。
導入の流れ
- 対象の書類と枚数を数える:どの書類を、月に何枚読み取るかを書き出します。
- サンプルを用意する:実際の書類(手書き、レイアウトの違うものを含む)を数十枚用意します。
- 無料トライアルで精度を確かめる:サンプルを読み取り、修正が必要な箇所の多さを確認します。
- 連携と保存の方法を決める:会計ソフトやシステムへの連携方法、原本と電子データの保存方法を決めます。
- 確認のルールを決める:読み取り結果を誰がどう確認するか(オペレーター確認を使うかを含む)を決めます。
